DONZOKO

秘境へようこそ

あぁ~冬の足音ォ

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朝から授業があるときはいつもチョコブラウニーとクリスタルガイザーのでかい方を買う。チョコは脳に直接訴えるような甘さ。水で流す。食い合わせがすこぶる悪い。水で薄めたチョコほど不味いもんもない。

 

でも安いから毎回買ってしまう。

 

2限目を終えて教室を後にする。六甲台の雰囲気は好きだ。階段は好かんが。

 

やたらとカラスが多かった。水曜日は全休にする学生が多いから、静かなのがいい。そう、静かなのが水曜日のキャンパスなのだ。だからそんなにガァガァ下品に鳴くんじゃない。

 

風が強かった。寒い。しかし何か知らんが心地よい寒さ。

 

冬が始まるころの風だ。

 

冬は嫌いじゃない。むしろ好きだ。

 

特に年末から年始にかけての雰囲気が好きだ。

 

実家以外で年末年始を過ごしたことがあまりないので、その時期の記憶をたどると自然と実家の様子がまざまざと思い出される。

 

親父は毎年、ソファに横になって箱根駅伝を観る。いかにも田舎臭いカーキ色のジャンパーを着て、トドのようになって。

 

田舎親父にブルゾンなんて洒落た言葉は似合わない。ダウンだろうがブルゾンだろうがマウンテンパーカーだろうが、田舎の親父が着るとそれらは全部”ジャンパー”になる。

 

デニムやらジーンズやらを着せてもGパンになる。

 

味がある。味しかねぇ。

 

子供の頃は駅伝を観ている親父が嫌いだった。

 

せっかくの休みなのに、全然遊んでくれない。

 

もっと構ってくれ。息子が西野カナになっちまうぜ。

 

そんなことを思っていた。西野カナが流行りだしたのは中学の頃だったので、幼いころにはまだ知らんのだが。

 

今では勿論親父の気持ちが分かる。せっかくの休みだからこそ怠けるのだ。

 

こんなバカを育ててくれて素直にありがたい。存分に休んでほしい。

 

帰省すると毎回労いの意を込めて肩を揉んでやるのだが、老化のせいかどこをどう揉んでも「痛い」としか言わない。やりがいゼロである。

 

なんなんだ。全身痛風なのか。

 

実家の雑煮が食いたい。

 

餅と白菜とかまぼこ、大豆もやし。

 

餅に大豆もやしが絡みつくのが死ぬほど嫌いだ。餅が食いたいのに大豆の硬さが食感を邪魔する。イライラする。

 

イライラしたい。あれが食いたい。

 

雑煮はイライラしながら食うものだ。さもなくば年は永遠に明けない。

 

灯油臭いストーブの横で、大豆を避けながら雑煮をすするのが個人的なSHOGATSU Styleである。

 

母はまた「今年こそ痩せる」と高らかと霧島山に宣言するのだろう。

 

十数年このセリフを聞き続けているが、まだ痩せない。

 

母親というのは絶対に痩せない。痩せたらそれは母親ではない。

 

「どうせ痩せないって」と茶々を入れると「まぁそうだね」と帰ってくる。端から痩せる気などないのだ。

 

雑煮を食い終わったら愛犬の散歩だ。

 

もうかなり歳だが、割には元気がいい。体力はさすがに落ちているが。

 

本当に可愛い。

 

可愛いんだが、散歩中に雌犬の残り香を嗅いで興奮するのは可愛くない。

 

もうお前16歳だろ。好色が過ぎないか。カラマーゾフの親父さんじゃないんだから。

 

猫'Sは元気だろうか。実家には猫が3匹いる。

 

皆俺が下宿を始めてから連れてこられた猫なので、基本的に面識が薄い。

 

一番古株の雄猫と二匹の女史。

 

どちらも美猫だ。ラノベの主人公のような環境で暮らしおって、けしからん奴。

 

このラノベ主人公と自分の因縁は深い。

 

まだラノベが子猫だった頃、免許を取りに実家に帰っていた。

 

遊び盛りのラノベと一緒に汗をかいて遊んだ。茶碗に体が入ってしまうような可愛いやつだった。

 

一年後に実家に帰ると、ラノベは妖怪じみた猫になっていた。肥満も肥満、食い過ぎだ。

 

ついでに態度もでかくなっている。

 

俺が横を歩くと「カーーーッ」と威嚇してくる。

 

んだよぉ。あんなに遊んでやったってのに。

 

もう俺のことなど記憶にござらんのだろう。威嚇威嚇&威嚇。

 

「こんなに嫌われてしまったんならいっそどん底まで落ちてみるか」と思った。

 

猫という生き物は、予測できない動きをするモノが苦手らしい。ちっちゃい子供とか。

 

やった。予測できない動きを。

 

全力でラジオ体操第2をやりながらカニ走りでラノベに近付いたのだ。

 

完全に怯えてしまって、1日ピアノの下から出てこなくなった。

 

やりすぎた。

 

反省したので、去年の年末に、氷を解かすようにじっくりじっくりラノベにアプローチを重ねた。

 

努力の甲斐あって、何とか撫でさせてくれるくらいには関係が修復した。

 

でもきっとまた俺のことは忘れている。

 

また最初からやりなおしだ。セーブ機能を付けてほしい。

 

あぁ、冬が楽しみになってきた。

 

別に派手なことはないだろうが、なんとなーくで過ごしてみる面白さもある。

 

同級生達も帰ってくることだろう。これを読んだ人がいたら飲みにでも誘ってほしい。