DONZOKO

秘境へようこそ

モンスターハンター2(dos)というゲームの思い出 その2

 

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MH2についての記事が地味に読まれているので第二弾。第一弾を読んでいない人はそっちから読んでみてください。

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今回はMH2世界の中で俺がどれだけ極貧生活を送っていたかに焦点を当てて話を進めようと思う。

 

※文中にでてくる数字はうろ覚えなので、「大体そんな感じ」という程度に見てほしい

 

通常、モンハンにおいて資金不足が声高に叫ばれることは少ないと思う。足りないのはいつも素材のほうだ。モンハンによくある設定として、既に完成している村や街に主人公がハンターとして雇われる、もしくはギルドから派遣される、というものがある。最新作のMHWに至っては、新大陸に大規模な拠点が設けてあり、主人公は旧大陸での実績を買われて新大陸に派遣、みたいな設定だった。めちゃくちゃエリートである。

 

対して、MH2で舞台となる「ジャンボ村」は主人公であるハンターが村に到着した時点でゴリゴリに建設中の発展途上の村だ。

 

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ハンターと一緒に村も成長していく。村の皆と助け合いながら拠点を発展させていこう!といえば聞こえはいいが、実際は『サラリーマン金太郎』ナビリア出張編並みの過酷な生活が待っている。とにかく金が出ていくが、入ってはこない。施設も満足ではないし、流通も最悪な状態である。

 

その1で書いた通り、MH2では武具の強化に必要な鉱石が非常に集まりにくい。モンハンにはドラクエみたいなレベルの概念が存在しないため、モンスター相手に優位に立ち回るためには武具の強化とプレイヤーのスキルが必要になる。武具の強化は先述の通り。プレイヤースキルについては、プレイ当時小学生だったために考えてプレイすることはほとんど出来なかった。バカだから。

 

武具もスキルもロクなもんじゃなかったので、序盤でドン詰まった。イャンクックを倒すのに半年を要した。ドン詰まりの原因として、小学生の俺が「モンスターに会いたくない」と半ば鬱状態になったことも挙げられるが、資金不足によるところが大きい。

 

ゲーム最序盤に戦えるボスはドスランポスとドスファンゴである。ドスランポスはでかい青トカゲ、ドスファンゴはでかい猪。俺が初めて戦ったボスはドスファンゴだったのだが、こいつがやたらに強く、密林の原始的恐怖を煽るBGMと相まってトラウマになった。故に資金稼ぎの相手になるのはいつもドスランポスだった。

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これをBGMに、巨大な猪が「ブキィィ」と唸りながらひたすらに突進を繰り返す。俺を殺すためだけに。怖くないですか? ぼくは怖かったです。最近になってモンハンを始めた人に付け加えておくが、当時はモンスターが疲労して動きが鈍るなんてシステムはなかった。エンカウントしてからその命を絶つまで、奴らはずっと全力である。諦めたらそこで試合終了の精神でホントにずっとエンジンかかりっぱなし。ろくすっぽ休息なしでひたすら猪が牙を振り立てて突進してくる。ブキィィ!ブキィィ!ブキィィ!ブキィィ!ブキィィ!ブキィィ!ブキィィ!ブキィィ!ブキィィ!ブキィィ!ブキィィ!ブキィィ!

 

殺人マシンでしょこんなの。まぁいいや、とにかく猪が怖くて青トカゲばかり狩ってたんですね、私は。ご注目頂きたいのはモンスターを倒したときの報酬金である。トカゲ1匹600z、猪1頭700z。zはゼニーと呼ぶ。モンハン世界での通貨だ。これがいかに不当で法外な安賃金であるかを熱弁していこうと思う。

 

鉱石の採れにくさについてはもう何度も述べた。そして、採掘にはピッケルというアイテムが要る。ピッケルはバカみたいな猫が開いている店で購入しなければならない。一度に4本まで持つことができる。問題はその値段。一本160z。苦労して買ったトカゲ一匹分のお賃金が、ピッケル4本を買っただけで吹っ飛ぶ。おちんぎんんん!!!! ジャンボ村は密林の中にある村であること、主人公が雇われハンターであることから、アフリカに飛ばされた駐在社員の気持ちになる。ピッケル代の7割くらい、賄賂として払ってるんじゃないのか。

 

更にはこのピッケル、発狂してしまうレベルですぐ壊れる。「ピッケルが壊れてしまった」のポップがでたときの絶望といったら。

 

カンッ「砥石を入手しました」カンッ「大地の結晶を入手しました」カンッ「鉄鉱石を入手しました」カンッ

 

ピ ッ ケ ル が 壊 れ て し ま っ た」

 

ああああああああああああ!4回で壊れんな!要らねーわこんなゴミ石!マカライト出せ!たった4回でトカゲの26%がパーですわ!アハハ!!

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という感じに、お賃金の大半はピッケル代に消えた。採掘は武具の強化と切っても切り離せない行為なので、止めるわけにはいかなかった。

 

さて、ここで新たな問題が浮上してくる。季節である。MH2から季節の概念が導入された。もっとも、季節システムを受け継いだのはMHFだけであるから、知らない人の方が多いだろう。温暖期→寒冷期→繁殖期の順で季節が巡る。季節によってフィールドの風景が変わる、なんてオツな演出があっても良さそうだが、PS2でそれを実現するのは難しかったのか、季節が影響するのは小型モンスターの配置と大型モンスター(ボス)の強さだけである。問題なのは、プレイヤー側に有利な影響がないこと。「さむくてちからがでないよう」とモンスターが大人しくなったり、弱くなったりはしない。強くなるだけである。強さへの一方通行。温暖期:暖かくなってモンスターが活発化して狂暴になる、寒冷期:食べ物が少なくなり、モンスターの気が立って狂暴になる、繁殖期:セ〇クスの相手探し・子育てに必死で狂暴になる、みたいな感じで狂暴になってばかりである。ちったあ休めよお前ら。MH2のモンスター達には禅の思想を学んでほしい。いや、もしかしたらモンスターの元締めみたいな悪玉がいて、皆そいつに強制労働させられているのかもしれない。年間休日は何日あるんだろうか。休出手当はしっかり出ているんだろうか。有休消化率は?そもそも有給あるの?

 

なんてモンスターの気持ちに少しでも傾いたりした暁には、隙を突かれて惨殺される。内臓とか出る。MH2に季節はあっても優しさは存在しない。俺が殊更憎んでいたのが寒冷期と繁殖期。寒冷期はブルファンゴというドスファンゴのちっちゃいのが大量発生する。厄介なことこの上ない。複数で群れ、目があった途端突進してくる。半グレのような連中だ。繁殖期はコンガという全身ピンク、頭頂部だけ緑というバカみたいな猿がこれまた群れで愉快そうに屁をこきまくっている。悪い意味での陽キャ、パリピ。たぶんバイトテロはこういう連中がやってる。前述の通り、俺は鬱に陥っていたから、こういうチンピラ連中に会うと心が折れてしまうので外出することが出来なかった。

 

では何をしていたか。ふて寝である。本当にふて寝。MH2では寝ることで季節を変えることが出来るのだ!やったねたえちゃん!家族が増えるよ!

 

チッチッチッ。ざんねーん!ベッドで寝るにはお金がいるのだァ~。お客様は神様ニャ~!オープンザプライス!いち、じゅう、ひゃく、800z!!!

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高えよ!800zて!猪1頭でも足んないよ!ちょっと待て、寝るだけだぞ? なぜ睡眠に金をとられなければならないのか。ホテルならまだしも、ここは俺ん家だ。「マイハウス」って書いてるし。「my」を辞書で引いても、「私の;私に関する」「私が」「私を」などなど、私に関する意味ばかりだ。間違いなくここは俺の家である。家で寝るのに金が要るのか。皆さん、これがジャンボ村のやり方です。ベッド横で「おかえりなさいニャ、旦那さま」と慇懃そうにしているネコが、いざ寝るとなると「寝たきゃ出せよ、分かんねえってことはないよな?」と賄賂をせしめてくる。

 

「my」の意味に「まあ、おや、えっ」というのがあるが、もしかしてこの意味で使われているのか。「おやっ、家!?」みたいな。あれは家じゃなかったのかもしれない。ロクに睡眠もとれないで何がマイハウスだ。倒壊しろ。

 

というわけで、温暖期が来るまで、狩りにも行かず、季節も変えずに村内で釣りばかりしていた。ミミズを買って、釣った魚を売る。収益は僅か数ゼニー。俺の背中は果敢にモンスターを狩るハンターではなく、悲しき漁夫のそれであった。

 

「俺はただ遠出をしすぎただけさ」

 

トカゲを屠り、猪を撲殺し、次にクチバシの生えた変なドラゴンもどきを打ち倒す頃には、現実世界で冬が夏になっていた。

 

10年前のゲーム体験を思い出すのは大変だった。しかしまあ、こんなに書けるモンハンはもう出てこんだろうなあ。